今回は前回お話ししたそのままに認識することが難しい方向けに、他のアプローチ方法をご紹介します。
■なぜそのまま、が難しいのか?
なぜそのままの自分を認識するのが難しいのかというと、感じてしまったら色々わかってしまって辛いからです。
つまりあなたは、本当は寂しいとか、ムカつくとか思っているけれど、そんなことを感じてしまったら生活がままならないと思うから日々いろんなことを考えているのです。
「そんなはずはない。」
と思うかもしれません。かつての私もそう思っていました。
ですが今振り返ってみると、思考で頭をいっぱいにしないと、そのままの自分を見なければいけなくて、とてもじゃないけれどやってられませんでした。
正直最初の時期は、そのままの自分を認識していく、という作業はとても辛いものに感じます。
そして何か現実で明らかな成果が出るわけでもないので、こんなことをやっても無駄なんじゃないかと思います。
ですが、こんな自分じゃダメだと思って一生懸命頑張るというループを続けても、その先にそのままの自分を認められるような場面はなかなか現れてきません。
なぜならあなたがみた方がいい姿、そのままの自分は今あなたの目の前にいるからです。
■そのまま、が難しい方へ
なので前回お伝えした方法をやってみて欲しいのですが、それが難しい、どうしても考えてしまう、という方はまず日々自分がどう感じているか、意識的に感じとっていってみてください。
具体的にどうすればいいのかというと、1日の中で何度か
「今私はどう思っているだろう」「どう感じているかな」
というのを自分に語りかけてみるのです。
そしてそれを
「今は心地よい感じがする」「今はちょっとイライラしている感じがする」
などと言葉にしてみるのです。
言葉にするのが難しかったら、色に例えるとか、◯や△、×で表してみてもいいです。
そうすると、日々の中で自分がどう感じているか分かるようになり、昨日お伝えしたことが少しずつできるようになってきます。
また日々の中でちょっと一息ついたときに感じた沈黙に意識を向けてみることもやってみてください。
そういった沈黙に意識を向けられている時というのは、思考が休んでいるので、そういった自分に慣れていくことができます。
ただここまでお伝えしても、そのままに認識することの重要性が理解できないこともあります。
ですがこれができるというのはそのままの自分にOKを言えるようになるだけでなく、本質に繋がっていくという一面があることもお伝えしておきます。
そのままが真実に繋がる
私たちは普段考える・調べる・話すといった思考を使う活動を中心に行なっています。
これらはとても生産性が高く、人が生きる上で大切な能力だと思います。
ですが、自分が感じていることや嫌だと思う闇の部分を見ていくと、それは闇ではなく自分の大切な一部であることが分かります。
そして最終的には自分の中に光も闇もなく、全て一つ、ただ広大な空間が広がっている
ことに気がつきます。
あなたの「これが私だ」と思っていた自分(アイデンティティ)が広がっていくからです。
ですがここに行き着くまでは、自分の見たくない部分に触れることになります。
怒った自分、
悲しい自分、
小さい頃のトラウマを抱えた自分
そんな自分に触れてしまうんです。
これは一時的にとても痛みを伴います。
だから人は感じることを避け続けます。
そのために思考を巡らせ、形ある現実社会で意味がありそうなことをして、自分が今生きている意味があると主張し続けます。
そのままの自分を見ていくことであなたの世界が広がる
ですが現実社会で生きつつも、しっかり感情を感じることをしていくと、目に見えない自分の空間が広がっていきます。
カウンセリングなどを受けると
「生きるのが楽になった」
と言ったりしますが、それは自分の意識(アイデンティティ)が広がっていくからです。
なぜ自分の意識が広がるのかというと、自分の制限が解除されるからです。
もともとこの世界は1つであり、本来は無限の空間が広がっています。
だから制限が外れた時に自分が空間に広がっていきます。
制限しているのは自分自身で、自分で小さい箱に入っているだけなんです。
そしてこの制限というのは、自分の思い込みや感情を見ていくことで解き放たれてきます。
なぜなら感情が思い込みや自分の気づいた方がいい一面に気づく鍵になるからです。
なのでしっかりと自分の感情をそのままに認識してみてください。
するとどんどん自分の空間が広がり、
「なんだか楽になった」
という感じがしてくるはずです。
今回は以上です。
また明日の配信をお楽しみに。